寺社仏閣巡り

運慶展 in 上野と東京藝大のクローン展を見てきました。

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念願の運慶展を見てきました。

場所は東京国立博物館、通称トーハクです。仏像好きになってから足しげく通っている仏像の聖地ですね。

運慶展のみどころ

仏像初心者からみた運慶展の見どころを紹介してみたいと思います。

運慶は快慶と比べて実際に作ったとされる仏像の数が少ないことで有名です。その仏像の数は30強(31体というのが一般的な説)。今回の運慶展では22躯の仏像が上野の地に集合。

運慶の属する仏師グループ、慶派仏師に縁の深い興福寺の仏像のほか、京都、和歌山、愛知、静岡、神奈川、栃木、東京からも運慶作の仏像が結集する、史上最大の運慶展です。

今回の展示では、メインはもちろん運慶ですが、運慶の親「康慶」やこども「湛慶」「慶弁」などの作品も見ることができ、運慶の作品が父康慶からどのように受け継がれ、子供たちに継承されていったのかを垣間見ることができます(多分)。

そんなにたくさん覚えられない!という方は、父「康慶(こうけい)」と長男「湛慶(たんけい)」の2人だけでも覚えてください。湛慶は京都の三十三間堂の千手観音像を作った人でも有名です。

出展されている作品がほぼ全部国宝か重要文化財ですからね。どれがみどころっていうのも難しいんですが、有名な作品は見るとテンションがあがりますよね。

個人的なイチ押しは高野山金剛峰寺から上野に出張してきた、八大童子立像8体の一つ、制多迦(せいたか)童子です。めっちゃ可愛いですからね。愛くるしいです。

興福寺の阿修羅像もそうですが、童って魅力がありますよね。正直なところ無著菩薩立像のようなおじさんって表情もよく分からないですし、いまいちよさが分かりません(失礼)。でも童のように顔に表情がある仏像は見ていて楽しいです。制多迦(せいたか)童子の次に好きなのは烏倶婆迦 (うぐばか)童子です。愛嬌がありますね。

八大童子は不動明王に随従する八人の使者というのは覚えておいても良いかもしれません。

東大寺南大門の金剛力士像など、迫力のある作風で知られる運慶ですが、滝山寺の聖観音菩薩など繊細で美しい仏像も多数でがけているんですね。

運慶のダイナミックさを見たければ毘沙門天をはじめとする四天王をみると盛り上がった筋肉を観察すると運慶らしさが見えると思います。運慶の他の一面を表しているのは先ほど書いた制多迦(せいたか)童子、滝山寺の聖観音菩薩などに表れているんじゃないでしょうか。

その他、運慶展のみどころは運慶展特設サイトにもまとめられています。

参考 運慶展|日本でいちばん著名な仏師、運慶

少し勉強してから展覧会に行った方が、10割増しで楽しめますよね。”「運慶展」が東京国立博物館で開幕!その前に運慶と快慶について勉強しています。”の記事でも書きましたが、雑誌penの特集は非常に分かりやすかったです。

運慶最初の仏像と最後の仏像もチェックしよう。

運慶作品の中でもっとも初期の作品とされているのが円成寺の大日如来坐像(国宝)です。運慶展では入場してすぐに真正面に現れる仏像ですね。通常は3か月程度で制作される大きさらしいんですが、色々な細かい直しを続けて1年弱もかけて制作された仏像です。

そして運慶最晩年の作品とされるのが「光明院の大威徳明王」です。左半分のほとんどが欠損しているんですが、造りは繊細で見事でした。そしてネットや雑誌で見た印象と全然異なったのが多きさでした。「ちっさ!」って思いました。

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運慶展の混雑情報

運慶展の公式twitterアカウントで、毎日5回程度に分けて混雑情報が公表されています。平日であれば待って数十分といったところでしょうか。休日でも1時間待つということは無さそうです。

僕が行ったときも10分待ち程度でした。

東京藝大のクローン文化財展も見よう!

「運慶展と一緒に見たい、東京藝大の法隆寺釈迦三尊像(クローン文化財)」の記事にも書きましたが、トーハクから徒歩数分で法隆寺の釈迦三尊像(クローン)を見ることができます。

NHKで特集されていたこともあって、結構な人出でした。内容も人出を裏切らない充実した内容です。

クローン文化財展は基本、写真OKなので写真とともに紹介していきます。

URL 東京芸術大学大学美術館|シルクロード特別企画展 「素心伝心」クローン文化財 失われた刻の再生

最初の見どころはなんといっても釈迦三尊像です。

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まわりの壁も法隆寺金堂を復元した紋様となっています。実際は焼損しているのですが、見事に金堂の壁画12面が再現されています。

仏像が見たくて行ったんですが、日本の仏像はこれぐらい。後はシルクロードにまつわる展示がほとんどです。そりゃそうですよね。シルクロード特別企画展ですもん。

バーミヤン東窟天井画。

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パキスタンとアフガニスタンの仏陀像頭部、3~4世紀の作品というんですから、日本最古の仏像よりも歴史がありますね。顔はやはり日本の仏像とは違い、目の辺りがかなり異なります。頭も螺髪がないですね。

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中華人民共和国甘粛省敦煌市の莫高窟(ばっこうくつ)かな?ユネスコの世界遺産にも登録されている仏教遺跡です。

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仏像と違いほとんど知識がなかったので、「ほへー」「すごいなー」と、ただただ関心して帰ってきました。やっぱり知識が無いと見ていても楽しさ半分ですね。もうちょっと勉強したいと思いました。

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まとめ

トーハクの仏像は去年の京都旅行、今年の奈良旅行で見たこともあったものも多数ありました。でも展示されているのを見るのはほとんどの作品を360度ぐるっと見られるのがいいですね。

あと、ライティングがされているので細部までしっかりと見ることができます。

これだけの運慶仏が一堂に会するのは滅多にないことのようです。なんせ史上最大級ですからね。もし行くか行かないか迷っているんであれば、是非見に行ってもらいたいと思います。このチャンスを逃すと次のチャンスはなかなか来ないんじゃないかな。

東京藝大のクローン展はシルクロードの仏教施設の展示が多かったです。ここがかの有名な東京藝大か!!という田舎者丸出しのテンションでしたが、東京藝大の中に入った!というだけでも楽しかったです。







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