梅雨明けの地域が増えてきて本格的な登山シーズンの始まりですね。肝心の長野県が梅雨明けしていないので、晴天が待ち遠しいところですが...
天気がよくても登山のテンションを一気に下げる要因としてぶよ(ぶゆ)などの虫があります。目の前をまとわりついて離れないぶよなどは本当に鬱陶しく、ゆっくりと景色を見ながら休憩を取る気も無くなる時があります。
あぶやぶよに刺されでもしたらテンションはガタ落ち、せっかくの景色も楽しめません。
人に聞いてもこれさえすれば大丈夫!という根本的な対策は無いようですが、何とかして虫のトラブルを減らしたいですね。
今回はあぶやぶよにフォーカスを当てた虫対策を考えてみたいと思います。
あぶ、ぶよ(ぶゆ)の違い
まずは簡単にあぶとぶよの違いをまとめてみました。
名前 | あぶ | ぶよ(ぶゆ) |
---|---|---|
大きさ | 2cm程度 ハチのような大きさ | 2mm程度 はえよりも小型 |
活動時期 | 7~9月 | 3~9月 |
活動時間帯 | 早朝や日没時 | ほぼ一日 |
刺された時 | 激痛と激しい痒み | あぶに比べると気が付かない |
刺された症状 | 腫れを伴うが2,3日で治る | あぶに比べ長期化し、1,2週間腫れる |
あぶとぶよの見た目の違いは何といっても大きさです。ハチのような大きいものはあぶ、ハエよりも小さい小型なものがぶよです。
活動時期はぶよの方が長いですね。時間帯もほぼ一日活動しています。あぶは日中の暑い時間帯は藪などの木陰に潜んでいるので、日の当たらない日陰で休憩するときは日中といえどもあぶにも注意が必要です。
大きなあぶのほうが刺されたときの痛みを伴いますが、ぶよよりも比較治りは早いようです。
虫対策、虫除けスプレーや防虫ネット
虫対策としては虫除けのスプレー(クリーム)や頭からかぶる防虫ネットなどが主な対策となります。
虫除けスプレー
虫除けスプレーを選ぶときに、一番気を付けたいのはディートが含まれているかどうかです。ディートは虫の忌避剤として最も効果的で、効力も長持ちすると言われていますが、人によってはアレルギーや肌荒れを引き起こすことが報告されています。日本ではディート濃度が12%までと定められていますが、海外製品ではそれを大幅に超過したものも売られているようです。
効果は抜群のようですが、肌が弱い人やなるべく自然由来の成分のものを使いたい人には適さないでしょう。
ディートが含まれた虫除け剤としては次のようなものがあります。
蚊、ブユ(ブヨ)、サシバエ、アブ、ナンキンムシ、ノミ、イエダニ、マダニなどの虫の虫除けとして使えます。その他、薬局に行けばいくらでもこの類の商品が売られています。
虫よけ成分配合と書かれているのが、一般的にディート剤の使用を示しています。
ディート不使用の虫除け剤としては次のようなものがあります。
一番有名なのはパーフェクトポーションでしょうか。アウトドアショップに行くとほとんどの店で売られています。我が家は長女が肌が弱いのでこの虫除けスプレーを愛用しています。登山前や登山の途中の休憩時に衣類や帽子に吹きかけます。ハーブ系の香りなので匂いも良いです。
2017年シーズンはリニューアルされて香り長持ち120%増(従来品比)です。
最近薬局で売られている手首に巻くタイプの虫除けリングもありますが、効果のある虫にあぶやぶよの記載が無いものが多いですので要注意です。
防虫ネット
登山をしていて一番気になるのが顔の当たりをうろつく虫です。多いところだと口を開けたら中に入ってきそうなぐらい虫がいますね。そんなときは休憩するのも本当に嫌になります。
そんなときに役に立つのが防虫ネットです。
このように頭の上からかぶるので、虫による煩わしさはかなり減らすことができます。ただネット自体が煩わしいという別の問題が出てきますので、虫が多くて本当に嫌になっちゃうときの最終手段として使っています。
重さも数十グラムで非常にコンパクトなものなので、カバンに一つ入れておくと安心します。色は黒のものと白色を基調としたものがありますが、白系のヘッドネットは視界が悪くなるようですね。周りからの見た目はイマイチかもしれませんが、黒色がおすすめです。
その他
最近は防虫素材の登山服も販売されています。例えばFoxfireではスコーロンという防虫素材を使ったウェアを何点も販売しています。
僕はまだ使ったことがないのですが、Foxfireのホームページに行くと高橋庄太郎さんのレポートが載っています。記事を読むとなかなか良さそうですね。欲しくなりました(笑)
参考 Foxfire|SCORONフィールドインプレッション
QアンドAを読むと、あぶやハチなどといった大型の虫には効かないようですね。一般の防虫剤が効くような体の小さな虫にたいして効果があるようです。
PEAKSを発行しているエイ出版さんのホームページにもレポートが載っていました。
参考 【山道具インプレッションVol.1】夏のトレッキングが快適になるか!? 虫が嫌がる素材を使った機能シャツ【by高橋庄太郎/前編】
虫に刺されたときは?その対応
どれだけ虫除け対策をしていても刺されるときは刺されてしまいます。刺されてしまったときのためにきちんとした対処法を知っておきましょう。
刺されたときはあぶやぶよの毒を抜くのが一番最初にやらなくてはいけないことです。毒を抜くためのポイズンリムーバーはあぶやぶよに刺された時だけではなく、ハチに刺された時にも使えるので是非一つはファーストエイドきっとに入れておきたいです。
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どのポイズンリムーバーも注射器のような形になっており、毒素を吸引することができます。
もしポイズンリムーバーを持っていない場合は、爪で血を押し出して毒を抜きましょう。
毒素を抜き出した後は塗り薬を塗ります。ここで気を付けなければいけないのは、キンカンやウナコーワなどのかゆみ止めは効かないということです。抗ヒスタミン含有のステロイド軟膏を使いましょう。
日帰りの場合は最悪下山後でも仕方ないかも知れませんが、泊まりの場合はザックに常備しておきたいですね。
また、下山後症状がひどい場合は皮膚科に行ってください。
まとめ
虫には、虫が寄ってくる色や寄ってきづらい色があると言われています。黒なんかは虫が寄ってくる典型的な色として有名ですね。黄色などの明るい色は比較的寄ってこないと言われています。服選びの際には虫除けの観点からも色を選ぶと良いのかなと思います。
山で出会う虫には書いたあぶやぶよのほかに、蜂、ヒル、マダニなどたくさんいます。虫嫌いの僕にとっては厄介な難敵ばかり...
でも山登りはやめられないんですよね。うまいこと虫を付き合って山登りを楽しみたいですね。
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