女性自身の記事で「なぜかお金持ちが多い「岐阜県大野町」に学ぶ世帯年収1千万超えの鉄則」というものがあり、これがyahooニュースに載っていました。
URL:なぜかお金持ちが多い「岐阜県大野町」に学ぶ世帯年収1千万超えの鉄則
以前ちょっと自分でも調べていたので興味を持ってみてみました。その中で事情通(?)な方のインタビューなども書いてありましたので、その感想などをつらつらと書いていきたいと思います。
以下、引用は全て上の記事からです。
以前の記事はこちら
おさらい
世帯の年間収入が1000万円以上の世帯が多い市町村を調べると、そのほとんどが大都市部に位置します。トップは東京都港区の26.54%、東京以外では兵庫県芦屋市(16.82%)、千葉県浦安市(15.88%)などが多いです。
その中に違和感がある存在の岐阜県大野町。なんと東京都目黒区よりも多い16.42%です。データがない市町村もありますが、全国では10位。東京都目黒区よりも多いんです。
なぜこんなにもお金持ちが多いのか。そこが興味深いですね。
雑誌の内容
アクサ生命でFPとして活躍する方の意見
「豊臣秀吉が天下人になる立役者の1人で、質素をむねとし、聡明で堅実な人柄だったことで知られる竹中半兵衛の故郷ということは大野町が全国第7位という ことと関係があると思います。長い時代を経ても気質は受け継がれているようで、収入が1千万円を超えてもおごらず倹約家が多いんです」
正直全く理由になっていないですよね。Aという問題の是非について語っているのに、Bについて語りだす。そんな印象の回答です。そもそも質素であれば、高収入という理論がちんぷんかんぷんです。
大野町のバラ苗は以前、美智子妃殿下がいらっしゃってご覧になられたほど有名で、バラ苗農家はおしなべて非常に裕福。これも全国第7位になった理由の1つでしょう
岐阜県の公表資料をみてみると、農林漁業の経済活動別構成比(市町村内総生産)は大野町全体のうち1.7%です。町の特徴としては製造業、サービス業の割合が高いとも書いてあります。バラ農家が裕福かは分かりませんが、町の産業としては少数です。
東京と大垣を行き来しながらFPとして活躍する方の意見
岐阜県大野町や他の似たような高所得が多い市町の特徴として以下の三つをあげています。
- 便利なわりに土地が安い
- 日本一の特産品や医療施設がある
- 住民福祉も充実
この3点を理由として金持ちが集まってきているとの意見です。
これも県の資料を見てみると、住宅事情を理由として大野町に転入する人は多いようです。その年齢層は20歳~39歳、0~9歳の転入も多いことから住宅の第一次取得者層の転入が多いようです。新規の住宅分譲が盛んなんだと予想されますね。
この年齢層の人たちで年収1000万円を超える人は一握りだと思います。高所得者の転入により大野町には金持ちが多いということであれば、共働きの方が多いんでしょうね。一人500万円でも夫婦合わせれば世帯年収は1000万円になります。
しかし、1000万円以上の世帯が全国で10番目に多い。という理由づけをするにはちょっと乏しいんじゃないかというのが率直な感想です。
一番目の「便利なわりに土地が安い」っていうのは、お金持ちが集まる要因でもなんでもないですしね。一般庶民が集まる理由です。地価の高い高級住宅地が大野町にある!っていうのでしたら、お金持ちが集まる十分な理由になると思いますがそんな地域は無さそうです。
その他とまとめ
明確な回答がでたのか!と思って期待して読んだんですが、全くもって理由にもなっていないものばかりでした。
久し振りに色々調べていたらこんな理由もありました。
町のトップ、宇佐美晃三町長を直撃。
大きな要因は3世代同居で、家族の収入を合わせると年収1000万円を超えるとのこと。
大野町の平均世帯人員は3.2人と岐阜県の中で3番目。
逆に1人世帯の割合は13%で県内で最も低い事が分かった。
また大野町は25歳~44歳までの女性の就業率が約70%と共働き世帯が多いのも特徴。
URL:<きょうのなぜ?>裕福な町?大野町を行く・世帯収入1000万円!秘密は3世代同居?
女性の就業率が高いっていうのは納得の理由ですね。パートさんとかじゃなく、正規労働者としての共働き世帯が多いっていうことなんでしょうか。
タイトルには秘密は3世代同居と書いてありましたが、3世代同居世帯は1388世帯。全体のうち19.3%でこの割合は県内14位なので、全く関係ないようです。出落ち感たっぷりですね。
今度時間があったら市町村別の共働き世帯の割合のデータなんかを探してみたいと思います。