「世帯の年間収入マップ」について少し書いたところ、結構な数の方が「大野町、金持ち」などの検索で記事を見に来てくれました。結構な数と言っても過疎ブログなので過疎ブログなりの人数の方なんですけどね。
せっかくなので、岐阜県大野町についてもうちょっと掘り下げて調べてみました。
1.おさらい
世帯の年間収入が1000万円以上の世帯が多い市町村を調べると、そのほとんどが大都市部に位置します。トップは東京都港区の26.54%、東京以外では兵庫県芦屋市(16.82%)、千葉県浦安市(15.88%)などが多いです。
その中に違和感がある存在の岐阜県大野町。なんと東京都目黒区よりも多い16.42%です。データがない市町村もありますが、全国では10位。東京都目黒区よりも多いんです。
2.岐阜県大野町とは
岐阜県のホームページには市町村毎の統計資料がたくさん載っていました。
抜粋して箇条書きします。岐阜県の市町村数は42市町村です。
- 2011年以降大野町の人口は減少。若年層の人口が減少する中で65歳以上の高齢者が増加するという典型的な地方都市のひとつです。
- 職業上の理由、結婚のきっかけを理由にして転出が超過している。大野町の仕事場に魅力があるっていう訳でもなさそうです。
- 人口に占める外国人の割合は0.9%と少ないです(県内34位)
- 大野町の総生産は560億円、一人当たりの市町村民所得は240.1万円と県内39位。市町村民所得は県の中でもたいしたことないです。
- 第2次産業は38%、第3次産業は59%と製造業、サービス業の割合が高い。
- 製造業の出荷額は平成21年に大幅減(ほぼ半減)し、平成25年までは回復の見込みなし。製品出荷額は「パルプ・紙」、「印刷、関連業」が多い
これは岐阜県が出している大野町の現状の抜粋ですが、大野町が豊かでありそうなことは何一つ書いてありません。
3.まとめ
上に書いた市町村存民所得ですが、県資料の注意書きには「市町村民所得には企業所得等を含むため、これを市町村の総人口で除した一人当たり市町村存民所得は市町村個人の給与や実収入の水準を表すものではありません。」とあります。実収入の額を表すものではないとはいえ、下から考えて3番目の大野町が果たして金持ちなのか?という疑問は大きいです。
大野町の特徴としてバラの育苗農家が日本一の数だということが書いてありました。バラの生産ってそんなに儲かるの?と思って調べてみましたが、ビニルハウスの減価償却がきついなどの理由でそんなに楽そうではありません。
大野町の収入は二極化が進んでいて富める人は多いけれど、貧しい人も多いんだよ。という結論を導こうかなと思ったんですが、世帯年収が300万円未満の割合も岐阜県の中で最も少ないです(27.32%、岐阜市は39.53%)。
まとめようと思ったもののまたもや迷宮入り。何があるのか大野町。情報をお待ちしております。
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