「軽トラ」と呼ばれることが多い軽トラックですが、軽自動車に区分される小型のトラックを指します。
稲刈りの時期になると田舎では軽トラックを多く見かけるようになります。秋の時期は祭りなどの祭事も多いので、そんなときも軽トラックは活躍していますね。最大積載量は350kg以下ですが、簡単な荷物ならばたいていのものを運ぶことができます。
田舎を走っていると、荷台に荷物ではなく人を載せて走っている場面にもたまに遭遇します。さて、人を軽トラックの荷台に乗せるのは適法なんでしょうか?田舎にいると軽トラックを運転する機会も多いので調べてみました。
軽トラックの荷台に人が乗ることの適法性
結論から申しますと、原則として荷台に人を乗せることはできません。
道路交通法 第55条(乗車又は積載の方法)
車両の運転者は、当該車両の乗車のために設備された場所以外の場所に乗車させ、又は乗車若しくは積載のために設備された場所以外の場所に積載して車両を運転してはならない。
第55条1項の本部には、人が乗車できるのは乗車のために設備された場所だけ。と明文化されていますね。
軽トラックの荷台に人を乗せることは違法
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例外としての但し書き
しかしこの第55条1項には、以下のような但し書きがあります。
道路交通法 第55条(乗車又は積載の方法)
ただし、もつぱら貨物を運搬する構造の自動車(以下次条及び第五十七条において「貨物自動車」という。)で貨物を積載しているものにあつては、当該貨物を看守するため必要な最小限度の人員をその荷台に乗車させて運転することができる。
つまり、貨物を看守するためなら必要最小限度の人員を荷台に乗せることが可能と法律に書かれています。看守っていうのは文字どおり見守ることですね。荷物の番として人が乗るのは合法!ということのようです。
たまに子供を荷台に乗せて走っている軽トラックも見かけますが、「子供が荷物を見てるんだ!」といえばとおるのかな?人員は最小限度と書かれていますが、看守する人は成人でないとダメとは書かれていないので子供でも構わないのかもしれません。
要件としては、荷物があること、そして最小限度の人員であること。ですね。
荷物の看守のための荷台乗車はOK!
荷台でもシートベルトは必要?
荷台に乗車するときはシートベルトなどの固定機具の着用義務はありません。
人のみの荷台乗車も許可があれば合法
荷物がないとダメって書いてありますが、お祭りなんかでは人だけが荷台に乗っていたような...あれは違法だったの?
って疑問がありますが、道路交通法第56条には特例があり、警察署長の許可があれば制限を超えて荷台に荷物を載せたり、人を乗せることができると条文化されています。
道路交通法 第56条(乗車又は積載の方法の特例)
車両の運転者は、当該車両の出発地を管轄する警察署長(以下第五十八条までにおいて「出発地警察署長」という。)か当該車両の構造又は道路若しくは交通の状況により支障がないと認めて積載の場所を指定して許可をしたときは、前条第一項の規定にかかわらず、当該車両の乗車又は積載のために設備された場所以外の場所で指定された場所に積載して車両を運転することができる。
許可されるかどうかは各県警の判断によるかと思いますが、参考までに調べてみた新潟県警では荷台乗車の許可基準について次のように書いてありました。
URL 新潟県警|制限外積載・設備外積載・荷台乗車許可申請手続きについて
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荷台乗車の許可範囲
祭礼行事等のため荷台乗車を行う場合等、社会通念上やむを得ないと認められる場合。
荷台乗車の許可基準
- 車両が大型から軽四までの貨物自動車であること。
- 荷台に座れる範囲かつ必要最小限度の人員であること。
- 貨物を積載した車両の場合は、貨物の倒壊、転落などの危険防止措置が完全であり、かつ荷台の余剰部分に座れる範囲で必要最小限度の人員であること。
- 車両の構造、荷台の安全設備又は道路、交通状況に支障がないと認められること。
やはり祭礼行事のための荷台乗車は許可を得て認められているんですね。ただし、急カーブがある場所や交通往来の激しい場所は、認められない傾向が大きいようです。
まとめ
僕も稲刈りの時期になると、米袋と一緒に荷台に乗っていることが多かったんですが、これですっきり!でも荷物をおろした後の帰り道はダメってことですね。
晴れた秋の日に、軽トラックの荷台に乗って揺られていると気持ちいいですもんね。法律に違反しない程度に田舎の風景を軽トラックの荷台から楽しみたいと思います!