アイゼンとスノーシュー、ワカンについては、いずれも雪山で足に履くもの。という共通点はあるものの、いまいちどう使い分けて良いのかが難しいですね。
同じ山に行っても、アイゼンとスノーシューの方が半々くらいいる場合もあります。でも両方持って行くのは重いですし、どちらを持って行くかを判断しなくてはいけません。
それでこの3つの特徴、使い分けについてまとめてみました。
それぞれの役割
アイゼン(クランポン)
アイゼンは、氷や氷化した雪の上を歩く際に滑り止めとして靴底に装着する、金属製の爪が付いた登山用具である。
引用:wikipedia
クランポン(Crampons)とも呼ばれますね。日本国内ではアイゼン(Steigeisen:ドイツ語)の呼び名が一般的みたいですが、海外ではアイゼンという呼び名はつうじないみたいです。日本独自の呼称ですね。
URL 中央アルプス一の人気を誇る木曽駒ヶ岳に雪山登山してきました。(山行編)
スノーシュー
スノーシュー(英: snowshoe)とは、雪の上を楽に歩くための雪上歩行具のひとつ。西洋「かんじき」。素材はおもにプラスチックとジュラルミン。
引用:wikipedia
ATRASやMSRといったメーカーが有名ですね。
ATRAS http://www.atlassnowshoe.jp/
MSR https://www.e-mot.co.jp/msr/snowshoes.asp
今はスノーシューとクランポン(軽アイゼン)の使い分けができる機能をもつスノーポン(モンベル)なんてものも出ています。
参考 モンベルHP
URL 雪山親子登山。初心者向けの雪山、入笠山に子どもと行ってきた。
ワカン(輪かんじき)
輪かんじき(わかんじき、輪樏)とは、日本の山地で用いられるかんじきの一種。略してワカンとも呼ぶ。雪輪ともいう。
引用:wikipedia
スノーシューが西洋で雪上歩行具として発展したものに対して、ワカン(輪かんじき)は雪深く、急峻な山々が多い日本で生まれて発展したものです。
メーカーは少なく、マジックマウンテンとエキスパートオブジャパンが有名です。
アイゼン・ワカン・スノーシューの長所・短所
重さ・大きさ
一般的にアイゼン、ワカン、スノーシューの順番で重くなります。
大きさも同じで、アイゼン、ワカン、スノーシューの順番で大きくなります。
アイゼンは携行用の袋に入れればザックの中にもしまうことができますが、ワカンとスノーシューはそうはいきません。
僕はマジックテープを100円均で買ってきて、ぐるり巻いてスノーシューをザックに取り付けてます。ザックとほとんど変わらないくらいの大きさですね。
カタログを見てざっと重さを調べてみました。
アイゼン | 500~1000g |
ワカン | 1000~1500g |
スノーシュー | 2000g近く |
ワカンは1000gを切るものもたくさんありそうです。また、スノーシューはワカンの1.5倍近くの長さがあります。
浮力
ワカンとスノーシューは雪上で沈まないことを主眼として作られたものです。ですので、どのくらい浮いてくれるのか、浮力がとても大事になります。
きちんと検証したものではないんですが、色々なホームページを見ていると以下のような感覚です。
ツボ足 | 100cm |
ワカン | 80cm |
スノーシュー | 50cm |
新雪に踏み込んだとき、ツボ足(アイゼン)なら100cm沈んでしまうところを、ワカンなら80cm、スノーシューならその半分の50cmしか沈み込まないということです。スノーシューが一番浮力が大きいということですね。
体感としては
ツボ足(アイゼン)<ワカン<<<<<<スノーシュー
ぐらいの差の浮力があるようです。
登坂能力
登坂能力はこの3つで比較すると断然アイゼンです。そもそも作られている目的がアイゼンだけは違うので当たり前かもしれません。アイゼンは雪上、氷上で滑らないことを目的として作られているのに対して、ワカンとスノーシューは浮くこと、雪上で沈まないことを主眼として作られています。
ワカンとスノーシューとの比較でいうと、ワカンの方が登坂能力が優れています。スノーシューはかかとがぶらぶらと自由になってしまう分だけ、平地ではワカンよりも歩きやすいものの、斜面では滑ってしまって登りにくいです。
スノーシューでも登坂能力に優れたモデルも出ているので一概には言えないのですが、
スノーシュー<ワカン<<<<<<<<アイゼン
という登坂能力の差があります。
北横岳の雪山に登ったときは、スノーシューを履いている人も何人か見かけましたが、僕がアイゼンで難なく登っている坂をずるずると下がっている人を何人も見かけました。
値段
アイゼン | 2~3万円 |
ワカン | 1万円弱 |
スノーシュー | 2~3万円 |
ぐらいの差でしょうか。ワカンに比べてスノーシューは高いです。
その他
スノーシューはワカンに比べて、靴への取り付けが面倒だと言われています。ワカンは持っていないのでちょっと分からない部分があるんですが、スノーシューは初めて取り付けたときも簡単に取り付けることができました。
履いてベルトを締める。これぐらいの作業です。
まとめ
登る山によって使い分けるとしか言いようがない部分がありますが、平坦な雪上トレッキングみたいなものであれば、スノーシューが良いでしょう。傾斜のきつい山を登るときはアイゼン、場合によってはワカンを併用して両方持って行くのが一般的のようです。
スノーシューは重いしかさばります。スノーシューで楽しめる山は限定的な部分があるので、情報も少ない行ったこともない山へ行く場合はスノーシューはお勧めできません。ワカンとアイゼンを持って行くのが良いでしょう。
北八ヶ岳エリアにはスノーシューをレンタルできる場所がたくさんあります。僕が行った入笠山でもレンタルできますね。スノーシューでの雪上トレッキングは気持ちいいですし、すごく楽しいです。でもいかんせんスノーシューが高い!!レンタルを有効活用したいですね。
後、スノーシューを使うときはストックが必須です!スノーシューはそれだけだとバランスが崩れやすいので、ストックを使って歩きましょう。トレッキングポールの先にスノーバスケットを取り付ければ、雪山用のストックに大変身しますので必ずお持ちください。
軽アイゼンとチェーンスパイクの比較もしています
参考 軽アイゼンとチェーンスパイクの違いってなに?どう使い分ければ良いの?を考えてみた
スノーシューはモンベルでこちらを購入しました。高かった割にまだ1度しか使っていない!来年はがんがん使うぞー。
初心者のための雪山はこちら。
参考 雪山に思いを募らせる。山登りをはじめて一年の初心者な僕がこの冬に登りたい雪山ベスト5
登山グッズ専門殿「好日山荘」のWebShopは靴サイズ交換無料、7560円以上の購入で送料無料。メンバーになるとポイント還元もされるのでなかなかお得です。山道具を買う際の選び方なども書かれているので、役に立ちますね。
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