日本橋の三井記念美術館へ行ってきました。目的は今開催されている「松島瑞巌寺と伊達政宗展」をみるためです。
松島瑞巌寺の秘仏、五大明王像が一堂に会して見られる、特別初公開!ということで会議そっちのけで美術館巡りです。
場所は日本橋三越の隣りの三井本館の中、7階の三井記念美術館です。建物自体が重要文化財建造物に指定されている、歴史・由緒ある旧財閥三井家のオフィスビルです。
wikipediaには「オフィスビル」と書かれていましたが、こんな歴史的な建物をオフィスビルでくくってしまうってどうなの?って感じですね。
この建物の最上階、7階に三井記念美術館があります。おおむね2か月周期で展示内容を変えているんですが、現在は「松島 瑞巌寺と伊達政宗」の展示が行われています。
「松島 瑞巌寺と伊達政宗」展を見る
瑞巌寺国宝本堂の平成大修理完成と伊達政宗生誕450年を記念する特別展。特に、東日本大震災復興を祈念して五大堂の秘仏五大明王像が出品されます。
また、重要文化財の本堂障壁画など瑞巌寺の至宝をはじめ、仙台市博物館が所蔵する貴重な伊達政宗関係の美術品、歴史資料により、瑞巌寺と仙台藩の歴史と文化をご覧いただきます。
瑞巌寺は宮城県の松島にあるお寺なんですが、伊達政宗を代表する伊達家の手厚い加護を受けたお寺として知られています。正式な名称は「松島青龍山瑞巌円福禅寺」です。瑞巌寺は平成20年11月から平成30年3月(予定)まで大修理が行われている最中であり、現在は本堂、中門、御成門などを見ることができません。
そしてその大修理の最中に、仏像たちが東京に出張しており、三井記念美術館で五大明王像を拝観できる機会が設けられています。
僕も数年前に瑞巌寺は家族旅行で行ったことがあるんですが、その頃は仏像にも興味がありませんでしたし、お寺にもそんなに興味がありませんでした。松島の思い出といえば、フェリーに乗ってカモメにかっぱえびせんをあげたことだけ。ずいぶんともったいないことをしたなーという気がします。
参考:国宝瑞巌寺ホームページ
伊達政宗のこともあまり知らなかったんですが、すごい文化人だったんですね。正直歴史ってほとんど興味がなくって、男の割には戦国武将にも全然興味を持たずに今まできてしまったんですが、伊達政宗の書は流れるような書体でほれぼれとしました。
伊達政宗の書は、瑞巌寺に宛てたものや、小田原参戦時のもの、浅野長吉に宛てたものなど数点展示されていました。
書などの伊達政宗ゆかりの展示も見ていて面白かったんですが、楽しみにしていたのは仏像。それも五大明王像です。
五大明王像って言われてもピンとこないかも知れませんが、そのリーダー格の不動明王は有名ですね。○○不動、といった名前のお寺さんのご本尊はほとんどが不動明王です。
下がパンフレットの不動明王座像ですが、平安時代の作になります。不動明王っていうと青色の顔のイメージがありますが、着色はほとんど落ちてしまっていますね。その変わり木の本来の色彩が出てきています。
一木造で内刳り (うちぐり)をしていないせいか、ところどころヒビが入っている部分もありますが、持っている宝剣と羂索(けんさく)意外は、平安時代当初のまま残っているようです。
実際見てみると、怒っている表情とはうらはらに可愛らしいお不動さんでした。可愛らしく思えたのは、大きさのせいでしょうか?それとも胴長短足の身体のバランスのせいでしょうか?下膨れな丸顔のせいでしょうか?
五大明王は、不動明王のほかには、降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王からなります。4明王の中でもっとも目を引いたのは牛に乗る大威徳明王(だいいとく)でした。これまた牛の造りがなんともいえなく可愛いんですよね。これは実際に見てみないと分からないんですが、明王の複雑なつくりとは対照に、くりっとした目をした素朴な表情が印象的な牛でした。
不動明王は坐像だけでなく、立像も拝観できましたが、ずいぶんと表情が違うんですね。立像は男前でした。
美術館をまわるときは、音声ガイドを聞きながら見ると時代背景やどこをどう見ればいいのかが分かって楽しいですね。知識十分の方には必要ないのかもしれませんが、仏像初心者・寺社仏閣巡り初心者の僕にとっては必須のガイドです。数百円の出費は痛いですが、何となく見てまわるよりは理解も深まりますね。
土産物売り場にて瑞巌寺の御朱印あり
展示会場を出ると、物販のミュージアムショップがあります。ポストカードや写真集などよくある土産物などが売られているんですが、その中に一つ変わったものがありました。
御朱印販売!!
テンション上がって、宮城県松島まで行かなくても瑞巌寺の御朱印がもらえるの!?と思ったんですが、よくみたら、土曜日限定でした。しかもお昼時の時間帯は除かれていました。
展示を見に行ったのが平日だったので残念ながらあきらめましたが、知っていたら土曜日に行ったのに…。書き置きのようでしたが、瑞巌寺の御朱印。欲しかったです。
福徳神社を参拝、御朱印
代わりではないですが、ランチ場所を探して歩いていると福徳神社という神社を発見。せっかくなのでお参りしてきました。
日本橋の再開発をしたときに作った新しい神社だったりするのかな?なんて思っていたんですが、あとで調べてみると1100年以上の歴史がある由緒ある神社なんですね。関東大震災や第二次世界大戦で焼失してしまった過去があるようですが、戸城を造ったことでおなじみの太田道灌や、江戸幕府初代将軍の徳川家康もお参りに訪れた由緒ある神社ということです。
COREDO宝町の隣に神社ってなんか変な感じですね。
拝殿の後ろには大型クレーン。ビル建設中でしょうか。
福徳神社の御朱印
いただいてきた福徳神社の御朱印はこちら。初穂料は300円です。書き手の方が不在のときもあるようですね。御朱印帳を預けて、○時○分以降に取りに来てください。と言われました。
ちょうどランチを挟んだので良かったんですが、急いでいるときはもらえない可能性もあるので要注意ですね。
本当はもっと仏像についての感想を書きたいんですが、知識も浅くあまり多くの仏像を見ているというわけでもないので、「すげー」「かっこいー」などというあさーい言葉しか出てこないんですよね。もうちょっと仏像について勉強したいと思います。
今月には京都に行く予定もあるので、それまでには仏像中級くらいになりたいぞ!