湊かなえさんの小説、山女日記がNHKでドラマ化されて放映されるようです。山女日記は登山、山ガールを題材にした小説だったので、登山を趣味にしている人は読まれている方が多いかもしれません。
twitterなんかでも、山女日記読了なんていうツイートを見かけました。登山が趣味、そして湊かなえさん好きということで僕も先月に読みましたが、面白かったなー。湊かなえさんっていうとデビュー作”告白”の教え子に復讐する教師に代表されるように、ちょっと残酷な内容なものが多く、死を題材にしたものが大半ですが、山女日記はそのような重い題材ではございません。
サクッと内容を紹介すると、悩み多き山ガールが登山をする中で日々の日常を振り返り、ちょっとだけすっきりする感じ?山に登ればすべてが解決、オールハッピー!オッパッピー!というご都合主義的な内容ではないのですが、山に登る前と山に登った後のちょっとすっきりした感情の変化を体験したことがある方なら、内容にもすっと溶け込みやすいんじゃないでしょうか。
湊かなえさんと登山、どちらかのキーワードにひっかかった方なら読んでおいて損はないと思います。
山女日記は7章から成り立っているんですが、全て山の名前がタイトルになっています。
妙高山/火打山/槍ヶ岳/利尻山/白馬岳/金時山/トンガリロ
僕が登ったことがある山は金時山だけなんですが、登ったことがある山が登場すると親近感が沸きますね。風景描写を読んでいてもすっと心に風景が浮かびます。登ったことがない山の章を読んでいるときは登山マップを片手に読んでみたんですが、これまた新鮮で面白い。
あーこの道を右へ行ったのかー。ここを超えると傾斜が厳しくなるぞ。などとブツブツ独り言言いながら読んでいました。妙高山なんて登ったことも無いし、登る予定も今のところないけど山と高原地図買ってしまいましたからね。
実際買ったのは冊子じゃなくて、山と高原アプリの電子地図ですが。
湊かなえさんと登山
山女日記を読んでいると、「これ間違いなく湊かなえさんも山に登っているよね?」と思う点がたくさん出てきます。
「湊かなえ 登山」で検索して調べてみると、20代の頃に登山をしていたんですね。ブランクがかなり空いて、この小説がきっかけでまた登られているようです。
山女日記の刊行記念で山と渓谷編集部の方との対談をしていますが、トンガリロを歩く湊かなえさんの写真も載っています。
2014年には日本経済新聞に登山についてのコラムも掲載されていたようです。
実は山女日記を読む前に、湊さんって登山をされるのかな?って思った小説があったんですが、それは「花の鎖」という小説でした。
花の鎖|文春文庫
「雪」「月」「花」の字を名前に持つ3人の女性が、花というキーワードと共に生きる、その生き様が描かれたミステリー小説なんですが、この小説の中で重要な花として、「コマクサ」が登場するんです。
コマクサといえば、「高山植物の女王」と呼ばれる美しい花で、山登りをしないとめったにお目にかかれない花ですね。
しかも主人公が山岳同好会に所属していたり、八ヶ岳の主峰赤岳に登るシーンが描かれます。
それで湊さんって山登りするのかな?と何となく思っていたんですが、やっぱり登山をされるんですね。
さてさて余談が長くなりましたが、ドラマ化される山女日記ですが、まだまだ先の11月に初回放送です。テンション上がったらちょっと下げられるというドSプレイですね。
待ち遠しいので、ドラマの概要をさらりとさらっておきます。
ドラマの概要
引用 湊かなえ原作 『山女日記』をドラマ化、工藤夕貴が登山ガイドに!
タイトル
プレミアムドラマ「山女日記」~女たちは頂きを目指して~
放送予定
11月6日(日)放送スタート![BSプレミアム]後10:00~10:49(全7回)
ストーリー
「山に登ってみませんか? もしかしたら、あなたの探し物もそこに…」。
アラフォーにして新米登山ガイドの立花柚月(工藤夕貴)はその日、初めての単独ツアーガイドに臨む。目指すは日本百名山の「妙高山・火打山」。参加者はデパート勤務の由美(上原多香子)と律子(馬渕英里何)、介護施設職員の美津子(南野陽子)ら4名。それぞれの事情を抱えて登る初心者の彼女たちと向き合い、年下の先輩ガイド・木嶋(黄川田将也)に翻弄されながら、柚月は初日から思わぬトラブルに見舞われる。
出演
工藤夕貴、馬渕英里何、上原多香子、南野陽子、温水洋一、飯田基祐、夏菜、かたせ梨乃、萩原聖人
その他
【原作】湊かなえ、【脚本】吉川次郎、【音楽】窪田ミナ、【制作統括】篠原 圭、杉村治司、
【演出】水谷俊之
まとめ
工藤夕貴さんは実際に山に登られる女優さんです。山好きならみなさんご存知のBS1「実践!にっぽん百名山」のMCをされていますし、今年の8月11日の山の日スペシャルでは南アルプスを登られていましたね。
その他出演者をみてみると、南野陽子や萩原聖人さんなど、登山をしている年齢層が好きそうな懐かしい名前がちらほら。ターゲットは40代くらいの層なんでしょうか。
まだ小説を読んでいない方は小説を先に読んでドラマを待つのも良し、あえて小説は読まないでドラマに挑むのもよしですね。
山女日記ドラマ化という嬉しいニュースをみつけたので長々と書いてしまいました。
宇多田ヒカルさんのニューアルバムも発売当日の今日に早速手に入れましたし、今日は良いことたくさんあるなー。