先日両国に大相撲に行ってきました。
寺院巡りも少ししたいなと思って調べてみると、徒歩10分もしない場所に回向院というお寺があったので三女と一緒に参拝してきました。
回向院に参拝してきました。
回向院は両国駅から徒歩でわずか。両国国技館からも10分もかからない場所にあります。
両国駅周辺で御朱印拝受
両国駅から近い場所で御朱印を拝受できる寺社は回向院ぐらいでしょうか?調べてみたんですが、ほかは見つかりませんでした。
少し北へ行くと、築地本願寺慈光院というお寺がありますが、こちらは浄土真宗本願寺派のお寺なので、御朱印はいただけません。浄土真宗の本願寺派と大谷派の寺院は御朱印配布をしていないですもんね。
両国駅から南へ下るとすぐ。変わった山門が見えます。回向院と書かれていますね。そう、このビルに囲まれたこちらが今日の目的地、回向院です。
回向院(えこういん)と何度も書いていますが、そもそも”回向”とはどういう意味なんでしょうか。
回向とは
回向とは、「転回する」「変化する」「進む」などの意味があります。僧侶などが、自分が修めた善行・功徳を他に回し向けることを回向と言います。現在では、成仏を祈って死者を供養することも回向と言います。
なるほどー。何気なく使っていた言葉ですか、きちんとした意味を初めて知りました。何事も勉強ですね。
山号は「諸宗山」。色々な宗派って意味なのかな?って思ったら、宗派は浄土宗のようです。
参道を少し進むと見えてくるのが力塚の大きな石碑。回向院は大相撲と歴史的に縁がある寺院です。江戸時代の大相撲は勧進相撲興行の形態をとっており、寺院の修復など公共社会事業の資金集めのために行われていました。1833年から旧両国国技館が完成する明治42年(1909年)までの76年間は回向院で相撲が行われていました。
この力塚は昭和11年に歴代相撲年寄の慰霊のために建立されたものです。
馬頭観世音菩薩像
すすむと一風変わった塔が見えます。こちらが馬頭堂。中には馬頭観世音菩薩像が安置されています。
将軍家綱公の愛馬が死亡してしまったときに、供養のため馬頭観世音菩薩像が祀られるようになったとのこと。災害?なのか分かりませんが、焼失してしまい当時の仏ではないようですが、今でも「江戸三十三所観音参り」の第四番札所となっており、巡拝者で賑わう場所になっています。
今ではペット供養が行われているようでした。
鼠小僧次郎吉の墓
境内の奥には「鼠小僧次郎吉」のお墓。江戸時代に大名屋敷を専門に狙って泥棒をしていたことで有名ですね。汚職大名や悪徳商人から金を盗んで、貧困者に金銭を分け与えたという義賊伝説がありますが、実際は博打、女、酒に浪費したというのが有力な説のようです。
石碑が2つありますね。後ろは墓標で、前の石碑はお前立ち。「鼠小僧の墓石を持っていると博打で勝てる」という俗信があり、長年捕まらなかった鼠小僧の運にあやかろうと墓石を削ってお守りに持つ風習が当時より盛んでした。
現在は墓石でなく、お前立ちを削って持って行くのが習わしのようです。お前立ちのまわりには削る用の石がたくさん置いてあります。我が家もせっかくなので。
一緒に削っていたおばあさんと話したんですが、その方は宝くじを買ったから当選祈願に来られたとのことでした。石を削るといっても粉がでるばかりで、欠片を取ることはほぼできません。そのおばあさんは石から出た粉を財布に塗って当選祈願をしていました。
受験者の合格祈願でも有名みたいですね。
本尊は阿弥陀如来坐像
回向院のご本尊は阿弥陀如来坐像。写真を撮ってよいか分からなかったので写真はなしです。昔は露天に安置されていた濡れ仏だったようですが、現在は本堂内に安置されています。丈六よりやや大きいのかな?大きいと迫力がありますね。ややふくよかな顔立ちの立派な仏様でした。
回向院の御朱印
回向院の御朱印はご本尊の阿弥陀如来さまと江戸三十三所観音参りの馬頭観世音菩薩像の2種類。300円でした。
阿弥陀如来の御朱印
私は2017年5月に拝受してきたんですが、その後に印が変わったようです。赤の朱印ではなくカラフルな印の御朱印がいただけるようですよー。また行きたい!
馬頭観世音菩薩像の御朱印
まとめ
ビルに囲まれていても寺院はときの流れが緩やかですね。三女とぼーっと時間を過ごせました。動物供養が盛んな寺院らしく、猫の石像などもたくさんありました。
1時間ほど過ごして、大相撲を見に両国国技館へ。大相撲観戦記もまた書きたいと思っています。