馬鹿と何とかは高いところが好き。っていうことで六本木に行くとついつい行きたくなってしまうのが、六本木ヒルズ展望台「東京シティービュー」。
その日は残念ながら強風で屋上のスカイデッキは閉鎖されていましたが、青空がとてもきれいで東京タワーもくっきり。反対側にまわれば富士山も一望の絶好の好条件でした。
東京シティービューで東京観望
こちらは富士山。広角なのでちっさ!
中には面白い展示もあったりで、屋上までいかずとも十分楽しい東京の眺望でした。
東京シティービューは大人1800円となかなかの料金(屋上のスカイデッキは+500円)がしますが、天気がよいとついつい登ってしまいますね。
東京シティービューと森美術館のチケットは同一なので、東京シティービューい行けば、森美術館も観覧できます。この日はハルシャ展が行われており、せっかくなので寄ってみました。
同じ建物内にある森アーツセンターギャラリーは全くもの。この日はマリーアントワネット展が行われており(2月26日まで)大行列でした。ハルシャ展はほどよい込み具合で、展示がゆっくり見られました。
N・S・ハルシャ展|チャーミングな旅
まるでハルシャを知っているかのように書いていましたが、この展示があるまで全く知りませんでした。ホームページで見たら、面白そうだったので寄ってみたんですが、これがなかなか良かった。
今回のハルシャの展示はN・S・ハルシャの初めての日本での大規模個展となるようです。アート好きには御馴染みの作家さん?なのかもしれませんが、たまーにアートに触れるぐらいの僕ぐらいの人にはまだまだ知らない人も多かったんじゃないでしょうか。
N・S・ハルシャは1969年、南インドの古都マイスールに生まれ、現在も同地に在住し活動しています。インドの現代アートは近年の急速な経済成長や都市化とともに、国際的な注目を浴びていますが、N・S・ハルシャもこの10年間、世界各地で開催される国際展に数多く参加し、作品を発表しています。その一方で、南インドの伝統文化や自然環境、日々の生活における人間と動植物との関係など、自らを取り巻く「生」と真摯に向き合いながら、独自の立ち位置を確立してきた作家でもあります。
作品を見れば「インドの人?」とすぐに分かってしまうような作品が多いです。ハルシャは1969年産まれの現在も活動されている作家さん。僕とも10歳も違わなくてびっくりですよ。
大規模な個展は初めてですが、今までも横浜トリエンナーレ(2011年)、銀座メゾンエルメスフォーラム(2008年)などで個展を開かれていたようです。
美術館の楽しみ方
僕の感性が乏しいからでしょうが、正直現代アートって見どころがよく分からないものが多いんですよね。「?」とはてなだらけで、なんだか分からなかったなーという感想だけで帰ってきたことも以前は多かった気がします。
それで最近は行く前にきちんとホームページなどでどういう展示なのかを調べてからいくようにしています。
URL:森美術館|ハルシャ展の見どころ
N・S・ハルシャの絵画の特徴は、「モチーフ」の反復
などと、ホームページに書かれていますが、このワードを覚えてから見に行くだけでもずいぶん見た後の感想が異なってきます。
写真展なんかは事前知識なしでもふらっと見に行って楽しめるようになってきたんですが、他のアート作品はまだまだ知識がないので、見て楽しむにも努力が必要ですね。
展覧会の様子
先ほど書いた「マリーアントワネット展(森アーツセンターギャラリー)」はエレベーター前から行列ができるほどでしたが、N・S・ハルシャ展は待ち時間なし。
「LES’T POST ON|撮影して、シェア!」
ということで、写真撮影可、SNSでのシェア大歓迎!という展示でした。SNSを使って盛り上げていこうという展示も増えてきていますね。写真撮りたいマンにとってはありがたいものです。
音声案内のレンタル(無料)もやっていたんですが、なんとなく借りずに見てきてしまいました。やっぱり音声案内で説明を聞きながら見てこれば良かったとちょっと後悔しています。このときは、まだふらっと寄っただけの感覚で、そんなに真剣に見ようと思っていなかったんですよね...。音声案内はYMOの細野晴臣さんが音声ガイドのナビゲーターをされていたようです。ますますレンタルすれば良かった!
せっかく写真撮影可だったので、写真とともに。
ハルシャの代表作なんでしょうか。パンフレットやホームページなどのいたるところで使われている作品が「ここに演説をしに来て」です。写真は一部分だけで、作品は全6枚のパネルからなります。登場人物は約2000人。
イスはプールに置かれているようなチープなプラスチックなイスですね。
現代アートらしくバッドマンやスーパーマンが描かれていたり、椅子を何個も使って寝そべっている人もいます。
五百羅漢好きならば必ず楽しめる作品だと思います。まぁ、五百羅漢好きが何人いるか分かりませんが...
次の作品は足踏みミシン。
ミシンの一つ一つに国旗が飾られていますね。国家を表現しているんでしょうか。意図が複雑に絡み合っています。
日本の国旗でも探してこれば良かったな。
この作品は大きかった!全長24mの大迫力です。光のそれぞれには星が描かれています。
広角レンズだったのに、入りません
ちなみに使っているカメラはこちら。
OLYMPUS ミラーレス一眼 OM-D E-M5 MarkII ボディー ブラック E-M5 MarkIIBody BLK
OLYMPUS 超広角ズームレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO マイクロフォーサーズ用 EZ-M0714PRO BLK
ハルシャ展を見て
五百羅漢好きにはたまらないってさきほど書きましたが、ウォーリーを探せやミッケ!が好きな人も気軽にポップに楽しめると思います。
また、「ここに演説をしに来て」のような2000人もの人々が描かれている作品は、遠くから俯瞰でみて、次に寄って細部まで見るようにすると、違った楽しさを楽しめるでしょう。
見どころにも書いてありましたが、「全体と部分」「集合と個人」を意識すると見えてくるものがあります。
N・S・ハルシャの絵画の特徴は、一つの作品に人物や動物などのモチーフが反復して描かれている点です。同じような個体が整然と並ぶ様子は、遠くで見ると一つの集団を形成しているように見えますが、細部に寄ってみると、表情、しぐさ、衣服など全てが異なり、それぞれの特徴が浮かび上がります。それは、一つの国家でありながら、多言語、多宗教、多文化で構成されたインドの多様性を映し出しているようにも、また一方で、どこの国にも当てはまる世界の縮図のようにも見えてきます。
次いで、マリメッコ展
続いて行ってきたのがマリメッコ展。行く予定はあんまりなかったんですが、時間が少し余ってしまって、会期の終わりも迫っていたということでせっかくなので行ってきました。
正直「ウニッコ」ぐらいしか知識がなかった僕ですが、マリメッコの企業としての変遷。デザイナーさんの流れなど、とても興味深い展示でした。
デザインというより、一企業の歴史という展示の見方で楽しめました。
ご存知のとおり「ウニッコ」とは上のパンフレットに描かれているケシの花。マグカップや服。色々な製品になっていますね。このウニッコはマイヤ・イソラの代表作。
マリメッコは1951年に創立された企業ですが、それぞれの時代に活躍したデザイナーがいて、それぞれの時代に流行ったデザインがあるんですね。
その中では脇坂克二や石本藤雄といった日本人デザイナーもいます。
あと面白かったのは、マリメッコで活躍されたデザイナーさんの多くが、マリメッコを退職して独立しているんですよね。マリメッコの職場環境って意外とブラック?なんて思ってしまいました。
マリメッコ展は渋谷のBUNKAMURAミュージアムでの展示は終わってしまいましたが、次は3月4日から新潟県。その後は秋田県(7月22日~9月3日)へと巡回します。その後の予定はまだ未発表ですが、あなたの住む地域にも来るかも?なので要チェックです。
URL:マリメッコ展
まとめ
出張ついでの展覧会巡りでした。知り合いと話していると、出張出張って言ってるけど、仕事してる時間の方が短くね?なんて突っ込まれます。
ま、確かにそうですよね(汗)
最後にハルシャ展の写真をもう少しだけ。