山とカメラが趣味の僕が、日々の暮らしと趣味のことを綴ります

櫟野寺(らくやじ)の十一面観音菩薩を見に東京国立博物館へ行ってきました。

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もう1か月も前のことになりますが、櫟野寺の十一面観音菩薩を見に東京国立博物館に行ってきました。櫟野寺って読めないですよね。らくやじと読みます。

らくやじって入力しても「櫟野寺」とは変換されませんよね。「櫟」はいちいと入力すると返還されます。

トーハクこと東京国立博物館は上野にあるんですが、実は初めてだったりします。上野動物園だったりアメ横には何度も行きましたし、上野では会議も度々あるので何度も訪れてはいるんですけどね。

この日も午後から会議だったので早めに東京入りして午前は東京見物です。少し寺社仏閣巡りをしてからいざトーハクへ。

人気の特別展があると行列ができるらしいですが、この日は行列もなく待ち時間なしで入れました。

もちろんお目当ては特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」です。

URL:東京国立博物館|特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」

櫟野寺は滋賀県甲賀市にある天台宗の古刹ですが、重要文化財の十一面観音菩薩坐像をはじめとして、20体の仏像が展示されています。もちろん東京への出張は初めて、寺外に展示されるのも初めてとのことです。

音声ガイドは仏像マニアでおなじみのみうらじゅんさんといとうせいこうさん。もちろん約500円を払って音声ガイド付きで拝観してきました。

十一面観音菩薩ですが、普段は厨子に入っているため前からしか見れないとのことです。この日は360度ぐるりと拝観することができます。でかい光背があるのせ菩薩さまの背中を見ることはできませんが、十一面観音の一番後ろの顔まで見ることができるのは貴重です。

実際に目の当たりにしてみると、なんともでっかい!それもそのはず。仏像の高さは3.2m、台座と光背も含めると5mになります。

仏像のサイズは理想のサイズ、丈六仏(じょうろくぶつ)。単語は見たことがあってもきちんと理解していなかったんですが、音声ガイドで丈六仏の説明もきちんとしてくれました。一丈六尺は4.8m、立像で4.8mなので座っている坐像(ざぞう)では半分の2.4m。でもこの高さは髪の生え際までなので、生え際より上を含めると3.2mになるようです。

トーハクのブログにも高さの解説が載っていました。

こんなに大きいものをどのように運ぶか。これはテレビ朝日のぶっちゃけ寺で放送されていましたね。日本通運には美術品専用チームがあるようです。さすがにそのままでは運べないので、一度解体して、解体できない胴体などはしっかりと養生して運ぶようです。

胴体と頭の養生だけで丸二日かかるみたいですね。解体は当然誰でもできるわけではなく、これまた専門の人がおこなうようです。公益財団法人美術院国宝修理所という団体があって、そこの方のようでした。

美術院 国宝修理所は、日本全国に所在し、法に基づいて指定され、また公開活用されている国宝又は重要文化財、並びに地方文化財、これに準ずる貴重な古文化財である美術工芸品を修理及び模写模造を行うとともに修理技術者の養成に関する事業を行い、わが国の貴重な文化財の保存に寄与することを目的としており(定款第3条)、その目的達成のため次の事業を行なっています(定款第4条)。

URL:公益財団法人美術院国宝修理所

何気なく見ている国宝などの文化財はこのような方々の手によって守られているんですね。

ぶっちゃけ寺の輸送密着はとても面白かったんですが、見逃した方はトーハクのブログにも写真付きで載っています。

参考:トーハク|独占取材!平安の秘仏展ができるまで(作品輸送編)

輸送に取り掛かってから実に19日もかけて東京に運ばれているんですね。その後展示作業なので、ほぼ1か月近く準備に時間がかかっているようです。

平安時代の仏像がたくさん見れておなか一杯。と満喫したんですが、トーハクにはもちろん特別展だけではありません。そのほかにも仏像がたくさん。本館を見て、さらに別館の法隆寺宝物館にも行きます。

本館の建物自体もすごい装飾ですよね。瓦をみると鳳凰?がいました。

かっこいいわー

と無駄にたくさん写真を撮ってしまいました。

こんなことをしていると会議に遅れてしまうので、ささっと法隆寺宝物館へ急ぎます。本館とは趣が違って近代的!設計は谷口吉生さん。豊田市美術館など美術館の設計を多く手掛けられています。東京都葛西臨海水族園も谷口さんですね。

光と影がとてもきれいな印象を受けた美術館でした。

さてさて、中に入りましょう

法隆寺宝物館はほとんどの場所が写真OK。観覧者が多いのであまりは撮れませんが、写真が撮れる場所はやっぱり楽しいな。

仏像の見せ方も面白いですね。圧倒されるほどの観音菩薩立像。

有名なお釈迦様の産まれる瞬間。摩耶夫人の袖からお釈迦様が顔を出しています。これ見るたびに「うっそーん」って笑っちゃいます。

階段も影がきれい

こんなゆったりした資料室もありました。大都市東京の真ん中になんて贅沢なスペース!ゆっくり本でも読みたいですね。

慌ただしくてもうちょっとゆっくり見たいなーって思いましたが大満足の初トーハクでした。今は禅の特別展もやっていますね。東京出張の予定はあるけれど、見に行けるかなー。行きたいなー。

運慶・快慶の特別展も開催されるんですね。快慶は奈良国立博物館ですが見に行けたら旅行がてら行ってみたいなー。待ち遠しいぞ!

運慶|興福寺中金堂再建記念特別展

開催期間:2017年9月26日(火)~11月26日(日)

場所:東京国立博物館 平成館

主催:東京国立博物館、法相宗大本山興福寺、朝日新聞社

快慶|特別展「日本人を魅了した仏のかたち」

開催期間:2017年4月8日(土)~6月4日(日)

場所:奈良国立博物館

主催:奈良国立博物館、読売新聞社、読売テレビ

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