僕も愛用しているカリマーのザック、リッジ(ridge)ですが新デザインにリニューアルされました。
快適性とデザインがさらに進化した新型〈 ridge (リッジ) 〉、登場
1999年の発売開始以来、数多くの登山者、トレッキングユーザーに愛されつづけている〈ridge〉。カリマーを代表するリュックサックとして、流行の形や素材、軽量化などに左右されることなく、トレッキングザックに求めるもの=快適性、疲労軽減を追及し、開発・改良を重ねてきたモデルです。
カリマー(karrimor)
カリマー(karrimor)とは
チャールズ&メアリーのパーソン夫妻によって1946年に誕生したアウトドアメーカーです。
ロゴを見ても分かるようにアルピニズム発祥の国イギリスのアウトドアブランドですね。
アルピニズム発祥の国イギリスのアウトドアブランド「カリマー」。その語源は「carry more=もっと運べる」。カリマーがチャールズ&メアリー・パーソン夫妻によって、サイクルバッグメーカーとして誕生したのは1946年のこと。タフで 機能的なその評判は、瞬く間にクライマーたちにも届くこととなった。そして1957年、リュックサックの分野へ進出。トップクライマーの目的にかなう先鋭 的な製品の開発と同時に多くの登山家、冒険家たちの挑戦に対するサポートを開始。世界に誇る名クライマーとともに共同研究を重ね、多くの革新的な商品を発表してきた。
カリマーの語源が「キャリーモアー」だってことは初めて知りました。また最初からリュックサックを作っていた訳では無く、自転車のバッグメーカーを起源としていたんですね。
女性として初のエベレスト登頂を果たした田部井淳子さんもカリマーのザックを利用していたようです。以前モリパークアウトドアヴィレッジに行ったときに田部井淳子さんがエベレスト登頂時に身に着けていた装備が展示されていたんですが、きちんと確認してこれば良かったです。
ridge(リッジ)について
リッジは容量が2タイプ、30リットルと40リットルが用意されています。本格的に登山を趣味にしようとすると、まずは日帰り登山として十分な容量。30リットルくらいを選ぶ方が多いかと思います。リッジはそのターゲットを狙ったいわばカリマーの定番ザックです。30リットルなら小屋泊にも対応できますし、バーナーなどの調理器具を入れても十分な容量です。
僕も登山を始めて最初に買ったザックがリッジの30リットルです。カラフルな色設定もありますし、機能的にもビギナーに最適なザックです。
カリマー誕生70周年である2016年。いわばシンボルともいえる〈ridge〉は、さらに一段上の快適性をもとめて大きな改良を加えリニューアルして登 場。ボディ形状から快適さの鍵であるハーネス類やヒップベルトといった基本デザインはもちろん、より幅広いユーザーに応える3タイプの背面長をラインナッ プに設けるなど、大きな進化を実現しました。
画像比較
新旧モデルを写真で比較してみましょう。
まずはぱっと見て分かるのは天蓋の部分が丸くなっていますね。加えて天蓋についていたベルトが無くなっています。フロントポケットのファスナーも中央に変わっていますし、サイドのコンプレッションベルトの位置も上になっていますね。
全体的に丸っこくなったイメージです。重さはタイプによって異なりますが、200g程度軽量化されています。僕が持っているのがridge 30 type2というモデルなんですが、1600gから1450gになっています。
また、今までは女性用のtype1(背面長さ42cm)と主に男性用のtype2(背面長さ47cm)の2タイプだけだったんですが、男性・女性の身長が高い方用のtype3(背面長さ50cm)の新しいタイプも設定されました。
8つの変更点
カリマーのホームページに記載されている、8つの変更点に沿って変わったポイントを紹介していきたいと思います。
歩きやすさをもたらすボディー形状
重心点をやや高く設定し、背面とのフィット感を向上させました。ボディ形状を見直すことで、荷物が重いときであってもリュックサックが後ろに引かれてしまうことがなく、快適に歩くことができます。ボトム部は、急な下りで岩などへの干渉を低減する形状になっています。
従来のものに比べて、重心の位置を高くすることによって、フィット感の向上、そして疲れないような構造に変わっています。フィット感については個人差が大きいので実際背負ってみないと分からないですね。
ヘルメット収納に対応したリッドデザイン
メインコンパートメントからつづくリッドエクステンションを大きめに設定。さらにヘルメットホルダーループを設け、リッド下部にヘルメットを収納する際に有効です。また、後頭部のヘッドクリアランスもさらに大きくなり、危険な岩場での安心感が増しました。
リッドというのは天蓋(雨蓋)の部分ですね。御嶽山の噴火もあり、実際に登山に行ってもヘルメットをもっている人が多いです。ヘルメットは外にぶらぶらとくっつけて歩いている人が多いようですが、天蓋部分に収納することができる構造へ変わりました。また天蓋部分のベルトも無くなっていますね。以外とベルトが木に引っ掛かってしまうことが多かったので、これはありがたいです。
抜群の荷重伝達を実現したヒップベルト
ヒップベルトのフィット感が飛躍的に向上。今まで以上に、荷重の伝達がリュックから要骨にストレスなく行えます。その結果、肩への負担も軽減され、より快適な登山が行えます。
ヒップベルトがフィットしているかしていないかによって、ザックを持った重さが全く異なってきます。フィット感が飛躍的に向上しているようなので嬉しいですね。
以前ヒップベルトのバックルが割れてしまったことがあります。カリマーで取り寄せても良かったんですが、面倒なので代用品を探していたところmont-bellに各種サイズが揃えられていました。さすがはモンベル!
安定性を高めるバックパネル スカピュラ&ランバー
背面のフィット感をさらに向上させるため、コンフォートインナーパネルを新設計。また、新形状のスカピュラパッドは肩甲骨への不快な当たりを軽減。通気性も確保するセンターチムニーや効率的なパッド配置など、フィット感とベンチレーション機能を高い次元で両立しています。
これもフィット感向上のためのリニューアルですね。登山用のザックには形状を安定させるためにザック内部にパネルが入れられているんですが、形状がリニューアルされています。
サイド&トップ コンプレションシステム
荷物が少ないときであっても、リュックの垂れ下りを防ぎ理想の重心ポジションをキープしてくれるコンプレッションシステムを採用。リュックサックの重心を 背中に引き寄せるだけでなく、ボトム部を上に引き上げるため、リュックがしっかりと安定し、快適な山行を実現しています。
コンプレッションベルトの位置が変更されているのは最初の画像で気付いたんですが、荷物が少ないときの形状を安定させるためのものだったんですね。比較的荷物の少ない夏山なんかでは、ザック内ががらんと空いてしまうので、天蓋部分がだらりと垂れ下がって歩いていても安定しないことがありました。重心が安定すると長い山道でも疲れが全然違いますね。
こだわりのショルダーハーネス
さらなるフィット感の向上を実現するため、ショルダーハーネスの形状とアングルを見直しました。首や肩骨への干渉が非常に少なく、チェストストラップを強 く引くことなく理想的なポジションに収まります。チェストストラップシステムはワンタッチで着脱が可能な新タイプを採用しました。
今まではヒップベルトと同様のバックルだったんですが、チェストストラップがクリップのような形状に変わっています。旧タイプだと真ん中でバックルを留めるので両手が必要でしたが、新モデルでは片手で取り付けられるようになるみたいです。
軽量かつ強度に優れるタスランナイロン
リュックサック本体に使用する素材には、最新の軽量ファブリックを採用。タスランナイロンは軽量かつ高強度。登山時の疲労・負担を軽減してくれるだけでなく、ハードかつ長期間の使用でも高い耐久性を誇ります。構造の見直しと相まって、約200gの軽量化に成功しました。
軽量化されているのは素材の変更によるところが大きかったんですね。新モデルではタスランナイロンが使われています。軽量かつ高強度、その他速乾性にも優れているようです。
あらゆる背面長に対応する豊富なサイズ展開
背負い心地の鍵となる背面長。type 1(42cm)、type 2(47cm)、type 3(50cm)の3サイズを、〈ridge 30〉〈ridge 40〉それぞれにラインナップし、小柄な女性から体格のよい男性まで幅広くカバー。体格や体型にあわせてお好みのフィット感をお選びいただけます。
type1~2だったものが、type3の新サイズが増えました。
サイズ展開を増やすことによって、より自分にあったサイズを探すことができるようになりました。僕は178cmなんですが、type2で十分な大きさかなと思います。
type2と3の色展開は同じですが、magenta(マゼンタ)はtype1にしかありません。逆にブラックはtype2と3にしかありません。
まとめ
まだ僕は旧モデルを買って1年なので買い換えることはできないですが、天蓋部分の変更はかなりそそられるものがあります。背負ってみないと分からないですが、フィット感の向上も気になりますね。
メーカーごとに素敵なザックはありますが、僕はカリマー推し。娘ともお揃いでカリマーです。娘が30リットルのザックを必要としてきたら検討したいなーって思うリッジです。
参考:カリマー|Rucsac