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フォクトレンダー NOKTON 25mm F0.95は万能なレンズだったって話。

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先日名古屋市内で寺社仏閣巡りをしていたときのこと。お昼の時間は御朱印もらうのもあれだし、カメラ屋さんふらついて、ランチでもしようと、とりあえず大須のコメ兵へ。

オリンパスの「OM-D E-M5 Mark II」というミラーレスカメラを使っているんですが、50mmの単焦点がやっぱりほしいなー。今は買う予定もないけど将来的にやっぱり標準域の単焦点は一つ欲しいなーって思って店内をふらついていました。

一番見たかったのは「M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO」というレンズ。

店員さんにありますか?って聞いたら、まだ発売前とのこと。2016年11月18日に発売ということで当然店頭にはありませんね。きちんと調べてませんでした。

50mmが欲しいって書いておきながらなんで25mm?と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれないので簡単に説明を。

レンズはセンサーの大きさによって焦点距離が異なります。そのため、35mmフィルムで換算すると焦点距離が何ミリかで表現するんですね。「OM-D E-M5 Mark II」はマイクロフォーサーズ規格というセンサーサイズなので、35mm(フルサイズともいいます)換算では焦点距離が2倍になります。なので、マイクロフォーサーズの25mmがフルサイズでいう50mmになります。よくあるAPS-Cというセンサーサイズでは焦点距離は1.5倍です。

50mmの魅力

写真の基本といわれる焦点距離は人によってそれぞれだと思いますが、古くから言われるのは35mmか50mmです。僕も最近は35mmの単焦点の方がよく使うようになりましたが、レンズとしてたくさん持っているのは50mmの単焦点レンズです。

さて、振り返るのは怖いですが今まで持っていた50mmの単焦点レンズを思い起こしてみましょう。

ニコン|AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G

APS-Cのセンサーサイズのカメラで使っていたレンズです。35mm換算で52.5mm。ほぼ50mmのレンズです。背景のボケを覚えたのはこのレンズでした。今は写真を友達に譲ってしまいましたが、開放で撮る楽しみを教えてくれたレンズです。

シグマ|50mm F1.4 EX DG HSM

フルサイズを買ったときに買った50mmの単焦点がシグマの単焦点レンズでした。

今はArtラインがでてきて、もっと解像度の高いレンズが発売されていますね。その前のレンズです。

Carl Zeiss PLANAR T*1.4/50mm

カメラをある程度続けるとマニュアルフォーカスへの憧れがうまれます。特にカールツァイスのブランドを冠したレンズは珠玉のレンズとして評判が高いものばかり。日本ではコシナが製造を担っています。

その憧れのレンズを我が物に!

ということで買ってしまったのが、50mmのプラナーと呼ばれるレンズ。初のマニュアルフォーカスレンズです。フィルムカメラで使いたかったので電子接点のない、ZFマウント(今はZF2マウント)の旧型を買って、ニコンのフィルムカメラF3につけて今も使用しています。

その他にも45mmや60mmという微妙な焦点距離の単焦点レンズも持っていますが、50mm単焦点は以上かな。

フォクトレンダー NOKTON 25mm F0.95を中古で購入

話をコメ兵に戻します。

25mmF1.2が無かったので、中古レンズの棚を見ていたんですよね。そしたら出会ってしまったんですよ。「フォクトレンダー NOKTON 25mm F0.95」に。なんといってもF0.95ですよ。一般的に明るいレンズといっても、F1.2~F1.4がほとんどです。以前は特注品としてのF0.7のレンズがあったようですが、現在一般向けに市販されているレンズでは一番明るいレンズがF0.95です。なんてったって憧れの1切りですからね。

被写界深度が薄すぎてピント合わないとかぼやぼやとかは聞きますが、とりあえず使ってみたいじゃないですか。中古品ですが程度は良さそう。

気付いたら店員さんに、「ちょっと触らせてくれーい」とお願いしていました。

その1分後

財布の中には2000円しか入ってなかったのに、なぜか魔法のカードを取り出して購入しておりました。

いやー、恐ろしい。25mmのF1.2PROも触ってみたかったんですが、ノクトンの倍の値段がするし、オートフォーカスじゃなくても良いって割り切ると良い買い物でした。

フォクトレンダーもカールツァイスと同じくドイツで発展した光学器械メーカーですが、現在は日本のコシナが商標権の通常使用権を得て、フォクトレンダー製品を製造販売しています。

ノクトン(Nokton)とは、フォクトレンダーの写真レンズの名称ですね。その中でもF0.95の明るさを誇る「NOKTON 25mm F0.95」はロウソク一本の明かりで写真が撮れるとも言われます。

カールツァイスにしろ、フォクトレンダーのレンズにしろ、使ってみて感じるのは色のりの良さ。もう一つはうるさくないボケ。でしょうか。まぁブラインドテストされたら、当てられる自身は全くありませんが、ここら辺は自己満足の世界ですからね。

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NOKTON 25mm F0.95の内容

中古なので外観に擦れが少しありますが、実物を見るととってもきれい。僕自体もあんまり丁寧に扱うタイプではないので全く気にならないぐらいでした。

20161120-004

手に持つと分かるんですが、さすが金属製、ずっしりと重さを感じます。410gもあるんですね。オリンパスの標準域のF2.8のズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」は382gなので、それよりも重いです。

全長もほぼ同じぐらいですね。

忘れてはいけないのがマニュアルフォーカスのレンズだということです。当たり前ですが、オートフォーカスでピントが合いません。自分で絞りリングを回してピントを合わせます。まだまだ老眼には早い年だと思っていますが、10歳年上の先輩と話していたら「そろそろ老眼が...」などと言っていました。年上のカメラ友達と遊んでいても、「ピントがあああああああああ、老眼があああああ」と言っているのを聞いたことがあるので、マニュアルフォーカスのレンズで遊べるのも老眼がはじまる前までなんでしょうか。

F0.95の開放で撮ると、いまでもピントの山はどこ?ここらへん?と被写体によっては曖昧なときがあります。

最短撮影距離17cm

店頭で自分のカメラにレンズを付けてもらって撮ってたときに、気になったのは最短撮影距離でした。かなり寄れるんですよね。

店頭で対応してくれた店員さんが研修中の方で、最短撮影距離を理解しておらず、聞いてもちんぷんかんだったので自分で調べたんですが、17cmまで寄ることができます。寄れる!と話題になったシグマのArtラインの50mmでも最短撮影距離は40cm。一般的な50mmのレンズでは40cm半ばが多いので、17cmがいかに寄れるレンズかが分かると思います。

カメラの撮像素子から17cmの距離まで近づいて撮影することが可能。撮影倍率1:3.9となり、超大口径マクロレンズ的なキャラクターを活かした撮影も楽しめます。

25mm F0.95はフィギア撮りでも人気?

このレンズで検索すると、結構フィギア撮りで使われていることが分かります。フィギア界隈では人気のレンズなんでしょうか?

でも17cmと寄れるレンズなので、マクロレンズには敵わないものの物撮りにも適したレンズでしょうね。

レンズキャップが落ちやすい

プラナーのときも感じたんですが、コシナ製のレンズってレンズキャップが落ちやすい気がします。現にプラナーのレンズキャップも無くしてしまって、へんてこな代用のレンズキャップを使っています。

止まり方が緩いので、いつの間にか外れてしまうことが頻発します。たぶんこのレンズキャップもどこかでなくしてしまうんだろうな。ニコンなどの有名メーカーと違って、レンズキャップだけ量販店で売っているということがないので、大事にはしたいんですけどね...

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鞄の中でもレンズキャップがいつの間にか外れていたなんてことを買って10日ですが、何回も経験しています。レンズの保護フィルターは必須だと思います。

レンズフードはねじ込み式

レンズフードは爪をひっかけて取り付ける「バヨネット式」ではなく、溝にねじ込む「ねじ込み式」「スクリュー式」で取り付けます。

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保護フィルターの上からでもレンズフードは取り付けられますし、レンズフード用のレンズキャプも付いていました。ちょっと全長が長くなってしまうけど、レンズフードはずっと付けっぱなしがいいかな。

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後玉はすっきり。電子接点はありません。

見てくださいよ。この潔いまでにすっきりとした後玉とその周辺部。電子接点なんぞありません。

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そのため、撮った写真のEXIFには絞りや焦点距離のデータが残りません。レンズから本体に情報が入らないので当たり前ですね。

下の画像はLightroomの画面の一部ですが、本来であれば丸印に焦点距離と絞り値が入りますが、横線となっています。

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このあたりは割り切りが必要ですね。

露出は自動(オート)で撮れますよ

ほかのブログを読んでいたら、露出もマニュアルでしか撮れないと書いてあったものがありました。これは間違いで、確かに絞りは自分の手で絞りリングを回して決めなくていけないので、シャッター速度優先やプログラムオートでの撮影はできません。でも絞り優先オートでの撮影はもちろん可能で、絞りだけ自分で決めれば、シャッター速度は機械内で判断して撮ってくれます。

NOKTON 25mm F0.95の作例

作例といっても、近くにあった木を絞りを変えて撮っただけですが。

F0.95

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F2.0

20161120-012

F5.6

20161120-013

F8.0

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4つ並べてみると、F0.95がいかにボケるかがはっきりと分かりますね。開放で撮ると柔らかい描写ですが、絞れば絞っただけシャープな描写になり、絵が変わります。現代に蘇るオールドレンズ。と言ったら大袈裟でしょうか。

でも、使ってみると大げさでないと分かるぐらい良いレンズです。

まとめ

F0.95の絞り開放で撮ることは少ないと思いますが、F0.95で日中撮影しようとすると、シャッター速度が1/4000までのボディーだと飛んでしまうことが多いです。1/8000ぐらいまで高速でシャッターが切れるボディーか、光を減らしてくれるNDフィルターがあるとよいです。

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