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M-1グランプリ2016。審査員ごとの採点結果データとその傾向についてのレポ。

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今年もM-1グランプリがありましたね。

昨年は5年ぶりに復帰した11回目。今年は通算12回目の大会となりました。影響の大きさからか毎度のこと採点基準などでネット界が揺れるM-1グランプリですが、今年は上沼恵美子さんが、採点の判断基準ずれてない?などと書かれていましたね。

昨年の審査委員は歴代のチャンピオン。不仲説も飛び交うアンタッチャブル以外の9組により審査が行われましたが、不評だったのか今年はこの形式は取られませんでした。

今年の審査委員はグランプリの前日、12月3日に発表されましたが、オール巨人、上沼恵美子、松本人志(ダウンタウン)、博多大吉、礼二(中川家)と、上沼恵美子さん以外は吉本所属ということで、公平なジャッジができるの?なんて声も聞かれました。

また昨年のM-1歴代チャンピオンによる審査は、「採点しづらい」との声が多く評判が良くなかったとのこと。今年の決勝審査員は大会史上最も少ない5名、いずれも松本が漫才師として尊敬、またはその実力を認めるメンバーが選ばれている。

引用:exciteニュース|『M-1グランプリ2016』審査員の顔ぶれに不満続出 よしもと、関西以外の優勝は無理?

松本さんが核となって、審査員メンバーを選んでいたんですね。冒頭で島田紳助さんもこの場にいて欲しかったと言われていましたが、審査員の選考メンバーとしての発言だったんでしょう。

さて、前置きが長くなりましたが、今年も昨年に引き続き数字だけで審査員の審査の特徴を調べてみたいと思います。

参考:復活したM-1グランプリ2015。審査員ごとの採点データとその傾向について調べてみた。

M-1 2016の審査方法

審査員5名による審査です。各組を100点満点で採点し、合計点数(500点満点)が多い順で、上位3組が最終決戦に進みます。

決勝戦はこの3組の一番面白い組に投票し、投票数が最も多い組がグランプリ獲得ということになります。

M-1 2016の審査員の採点

まずは各審査員の採点結果です。出演者の順番は登場順ですね。

 オール巨人礼二(中川家)博多大吉松本人志上沼恵美子合計
アキナ9289898789446
カミナリ9190908981441
相席スタート8788878490436
銀シャリ9691939595470
スリムクラブ8589889089441
ハライチ9188898593446
スーパーマラドーナ9095928993459
さらば青春の光8790909091448
和牛9595919395469
平均点90.490.689.989.190.7450.7
最高点96.095.093.095.095.0470.0
最低点85.088.087.084.081.0436.0
標準偏差3.682.701.903.524.3012.41

順位も必要ですね。トップ通過は銀シャリ、2位に和牛で3位がスーパーマラドーナ。最下位は相席スタートでした。相席スタートの女性、好きなんですけどね。

グループ名合計点順位所属
アキナ4465よしもとクリエイティブ・エージェンシー
カミナリ4417グレープカンパニー
相席スタート4369よしもとクリエイティブ・エージェンシー
銀シャリ4701よしもとクリエイティブ・エージェンシー
スリムクラブ4417よしもとクリエイティブ・エージェンシー
ハライチ4465 ワタナベエンターテインメント
スーパーマラドーナ4593よしもとクリエイティブ・エージェンシー
さらば青春の光4484 ザ・森東
和牛4692よしもとクリエイティブ・エージェンシー

毎度のこと所属の偏り、主によしもとばっかりじゃん!なんて批判があるので所属も載せてあります。3分の2はよしもとでしたね。

平均点

各審査員別の平均点は、最低点が松本人志さんの89.1点。最高点は上沼恵美子さんの90.7点です。

しかし、全審査員の合計点数で競うものなので、各審査員の平均点は意味をなしませんね。どの審査員も90点を基準として採点をしているものと思われるので、90点より上だったら面白い。90点より下だったらいまいちと判断した、という見方ができると思います。

最高点及び最低点

各審査員ごとの最高点と最低点をつけたグループをまとめてみました。

審査員最高点最低点
オール巨人銀シャリスリムクラブ
礼二(中川家)スーパーマラドーナ、和牛相席スタート、ハライチ
博多大吉銀シャリ相席スタート
松本人志銀シャリ相席スタート
上沼恵美子銀シャリ、和牛カミナリ

1位通過の銀シャリは礼二さんを除く4人の最高得点を獲得しています。反面、最低点を最も多く獲得したのは相席スタートでした。

標準偏差(審査員)

標準偏差とはバラつきの度合いを示す数値の一つです。

数字の出し方は専門書などに譲るとして、この数字が大きいことはその審査員の採点にばらつきが大きいことを意味します。逆に数字が小さいことは審査員の採点にばらつきが小さい。つまりは同じような点数をつけていることを意味します。

標準偏差が大きいのは上沼恵美子さんの4.30。ついで、オール巨人さん(3.68)、松本人志さん(3.52)、最も標準偏差が小さかったのは博多大吉さんの1.90です。

バラつきが大きいということは、面白かった漫才師には高得点をつけ、面白くなかったグループには低い点数を付けることを意味します。出演者によって強弱をつけた採点をしている。ということですね。

逆に標準偏差の小さい博多大吉さんはばらつきの無い点数を付けている。言い換えればみんなに同じような点数を付けているとも言えますし、無難に面白みのない採点をしているともいえるかもしれません。

審査員の中では若手の博多大吉さんと礼二さんは無難な採点をしていますね。関西の御意見番、上沼恵美子さんは強弱をかなりつけた採点をしています。

博多大吉さんや礼二さん好みの漫才をしていても差がつかないので、上沼恵美子さんやオール巨人さんに受けるような漫才をした方が上位に食い込めますね。

標準偏差(出演者)

次に出演者ごとの標準偏差をみてみます。

 巨人礼二大吉松本上沼標準偏差
アキナ92898987891.79
カミナリ91909089814.09
相席スタート87888784902.17
銀シャリ96919395952.00
スリムクラブ85898890891.92
ハライチ91888985933.03
スーパーマラドーナ90959289932.39
さらば青春の光87909090911.52
和牛95959193951.79

標準偏差が大きいということは、評価が割れた。ということを意味します。最も評価が割れたのは標準偏差が4.09のカミナリ。次いでハライチ(3.03)です。カミナリに関しては、上沼さんの評価がかなり低かったので、そのためバラつきが大きくなったと考えられます。

もっとも評価が一致した。バラつきが少なかったのはさらば青春の光です。標準偏差は1.52。次いで、アキナと和牛が1.79と同じ値となりました。

標準偏差はバラつきの大きさを示すだけなので、それが良いとか悪いとかではありません。悪い点数で評価が一致する可能性もあります。今回は標準偏差が小さい出演者はおおむね高得点の出演者が多かったですね。

平均偏差

次に平均偏差です。平均偏差はあまり使われないので、もう一つ表を用意しました。

 巨人礼二大吉松本上沼平均点
アキナ2.800.200.202.200.2089.2
カミナリ2.801.801.800.807.2088.2
相席スタート0.200.800.203.202.8087.2
銀シャリ2.003.001.001.001.0094.0
スリムクラブ3.200.800.201.800.8088.2
ハライチ1.801.200.204.203.8089.2
スーパーマラドーナ1.803.200.202.801.2091.8
さらば青春の光2.600.400.400.401.4089.6
和牛1.201.202.800.801.2093.8
平均偏差2.041.400.781.912.1890.1

平均偏差は測定値と平均値のずれの程度を表す指標です。

オール巨人さんは92点をアキナに付けていますので、平均点と採点のずれは”2.80(92-89.2)”となります。ずれの程度を考えるものなので、値には絶対値となります。各審査員の採点のずれを上では表にしてあります。それを標本数(出場者数の9名)で割ったものが平均偏差です。

ではこの平均偏差で何が分かるでしょう。

平均偏差は測定値と平均値のずれの程度を表す指標です。審査員の採点がどれだけ平均とずれているか、つまりは周りの審査員と比べて評価がずれている審査員は誰か?っていうことが分かります。

平均偏差が最も大きいのは上沼恵美子さんの2.18。特にカミナリに対しては平均よりも7.2点も低い、辛い採点をしています。

「2016 M-1 採点」で検索すると、上沼恵美子さんの採点について、視聴者と違いすぎるなどいう記事にヒットしますが、数字の上からも上沼恵美子さんの採点がちょっと人と違うことが分かったかと思います。

ここでも平均偏差の低いのが博多大吉さんです(0.78)。標準偏差も小さかったですし、性格を表すような優等生な採点ですね。あまり変わったことはしたくない!という強い意志を感じるような気もします。無難なんでしょうね。

上沼恵美子さんだけが目立ちますが、オール巨人さんも上沼さんに次いで平均偏差が大きいです(2.04)。

もちろん平均偏差の大小は良い悪いにはつながりません。だた平均偏差が大きいということは、まわりの人とは採点が違う。つまりは人とは違う笑いの感性をお持ちかも知れない。ということですね。

結果として、重鎮3名が今回はズレていました。

まとめ

数字にならないので、決勝戦はまとめませんが、優勝は銀シャリでした。僕は2人の子どもと一緒にM-1を見ていたのですが、決勝の漫才を見た感想では、僕の一番は和牛、子供2人はスーパーマラドーナでした。田中さんがツボに入ったようです。

決勝に残った3組で一番好きなグループはというと銀シャリです。新宿ルミネで漫才を見たこともありますが、絶対に面白いですもんね。

オール巨人さんのコメントなんかを聞いていると、舞台でのネタだけじゃない部分の評価も反映されているのかな?という気がしましたね。中川家礼二さんが最後に「テレビが忙しくなっても漫才は続けて欲しい」と銀シャリに声をかけていましたが、長く漫才界を背負っていける人に受賞してほしい。という意図が見え隠れしたような気がします。

また、審査員が5名に減少したのも審査結果に大きな影響を与えたんじゃないでしょうか。前回は9名だったので、単純に考えても審査員一人当たりの結果に与える影響は倍となります。

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